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心地よさを追求する北欧流の照明選びのポイント

照明は室内の明るさを取るために使用する、そんなふうに考える方が多いのではないでしょうか。一方で数多くの有名デザイン照明を排出している北欧では、「人がいるところ、目的のある場所」のみにあかりを灯します。北欧の照明計画は、どのようにされているのかみていきましょう!

目次

1.北欧の暮らし、灯の重要性について
2.照明選びの大切なポイント
3.照明の配光について
4.照明の配置について
5.まとめ

北欧の暮らし、灯の重要性について

北欧では、日照時間がとても短く、朝9時頃にはようやく明るくなり、午後2時頃には日が暮れ始めることもあり、極地域では一日中太陽が昇らない場合もあります。環境の影響や、デザインへのこだわりから、北欧では照明や灯具が特に重要視されています。そのため、効果的な照明が必要とされ、照明はただ明るさをとるだけの器具ではなく、暗い季節においても心地よい居住環境を確保する大事な役割があります。

デザインの観点からしても、照明器具は重要な要素となってます。機能性だけでなく、美しさも追求され、洗練されたデザインが特徴的です。ルイスポールセンやFLOSなどのブランドがその代表格であり、照明器具も空間デザインの一環として、家具や家電製品と同じくらい重要視されています。

さらに、照明の心理的な影響も考慮されます。暗い環境では気分が落ち込みやすく、作業効率も低下します。そのため、十分な照明を確保することで、生産性や快適性を向上させることができます。これらの理由から、北欧では照明や灯具が生活の質を向上させる重要な要素として位置付けられています。

照明選びの大切なポイント

光と影のグラデーションをつくる
日本の住宅でよく取り入れられるのは「ダウンライト」「シーリングライト」ですよね。こちらの照明は部屋全体を明るくすることができますが、この照明だけだと陰影が乏しく、お部屋全体がフラットな空間になってしまいます。そのため、北欧の照明計画を取り入れる場合は、「ダウンライト」や「シーリングライト」を思い切って消してしまいましょう!

灯りの置き場を考える
お部屋づくりをするにあたり、どこに照明を置いたら良いか考えますよね。先ほどの話で出てきたように、ダウンライトやシーリングライトをつけなかったら、お部屋全体が暗くなってしまうのではないか?と心配される方も多いのではないでしょうか。

安心してください!照明は、「必要なところを照らす」だけで十分なんです。例えば、家族で食事をするところ、読書をするところ、夜ゴロゴロとくつろぐ場所などなど。ランダムに置かれてそうな照明も、実はそこにある理由があるんですよね。私はこの話を聞いてから、北欧のお部屋を見るのがより楽しくなりました!

照明の配光について

照明の置く場所が決まったら、いよいよ実際の照明選び。好みの見た目やお気に入りのデザイナーで選ぶのはもちろんおすすめですが、ここでもう一つ重要なのが、「配光」です。

配光とは?
照明の配光とは、照明器具から放射される光がどのように空間へ広がり、どのような明るさや質感を生み出すかを指します。配光は、照明器具のデザインや光源の性質によって異なるため、居住空間や作業場など、使用目的や、デザインのニーズに合わせて慎重に選ぶ必要があります。

では一体、配光はどのような種類があるのでしょうか?

照明の機能には、大きく分けて「タスクライト」と「アンビエントライト」の2つがあります。タスクライトは、読書灯のような、部分的に照らすもの。アンビエントライトは、天井や壁など、全体を照らし出すものです。

照明選びでは、このタスクライトとアンビエントライトのふたつをうまく組み合わせることがとても重要です。

照明の配置について

ここまで話してきたことを含めて、早速配置していきましょう!

出典:ルイスポールセン

上の資料のように、一つの照明で全体を明るくするのではなく、複数の照明でそれぞれの場所を灯すことでより空間に奥行きが出ますよね。実際ルイスポールセンのスタッフの方が住まわれている写真がこちらになります。

出典:ルイスポールセン

こうやってみると、暗い印象は全くないですね。配光だけではなく、それぞれ異なるデザインの照明が配置されているので、視覚的にもとっても素敵です。

まとめ

実は先日ルイスポールセンにて、照明についてのセミナーに参加させていただきました。学ぶことがたくさんあり、特にこれからすぐ実践できることを書かせてもらいました。照明選びに苦戦されてる方やこれから考える必要がある方など、少しでも参考にしていただけると嬉しいです。